株主(出資者)の有限責任

株主は、会社が借金を負っても、会社の債権者から直接請求されることはありません。
会社に、実際に出資した時点で、その責任を果たしているからです。

つまり、会社が多額の負債を抱えて倒産しても、最初に出資した金額さえ諦めれば、それ以上の責任を追求されることはありません。

その意味で、出資額を限度とする有限責任(限度のある責任)とされています。
これは、出資をしようとする人にとってのリスクを限定することによって、より多くの人から広く出資を集めることを可能にするためのものです。

つまり、お金を集めやすい仕組みになっているのです。
これに対して、会社の債務について、出資者個人も全面的に責任を負い、個人の財産からも債務を返済しなければならない(無限責任)、とされている会社もあります。

取締役・監査役の責任

取締役と監査役は、株主総会で、株主によって、選ばれます。
取締役は、会社の業務を執行し、監査役は、会社の業務や会計を調査し監督します。

取締役や監査役個人が会社の債権者に対して責任を負うことはありません。

ただし、株主には、取締役と監査役を解任する権利もありますので、取締役や監査役の業務に問題があると判断されれば、解任させられることがあります。

また、その任務を怠ったり、違法行為を行ったりすることにより、会社に損害を与えた場合には、会社から損害賠償を請求される場合もあります。

代表取締役の責任

代表取締役は取締役の中から選ばれます。
代表取締役は、会社を対外的に代表します。例えば、会社が他の会社と契約するかどうかは、株主総会や取締役が話し合って決めますが、実際に契約という行為を行うのは代表取締役です。

代表取締役も、その責任は取締役と同様です。

ただ、会社の債務について、代表取締役が個人的に保証をしていることがあります。
その場合は、代表取締役だからではなく、会社の債権者と保証契約を締結しているために、会社の債権者に対して責任を負うことになります。

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